理学療法士が見る「猫背がつくる肩こり」
肩こりの相談を受けたとき、
姿勢の影響が大きいケースは少なくありません。
特に多いのが
猫背姿勢です。
長時間のデスクワークやスマートフォン操作では、
背中が丸くなりやすくなります。
この姿勢が続くと、
肩や首の筋肉が常に働き続ける状態になり、
肩こりが起こることがあります。
猫背姿勢で起こる身体の変化
猫背姿勢では、
次のような変化が起こります。
・頭が前に出る
・肩が前に巻き込まれる
・胸が閉じる
この姿勢では、
首から肩にかけての筋肉が
頭の重さを支え続けることになります。
人の頭の重さは約4〜6kgあり、(体重の約1割)
姿勢が崩れるほど首や肩の負担は大きくなります。
理学療法士が見る姿勢の特徴
PHYSIOで肩こりの方を評価すると、
次のような姿勢が見られることが多くあります。
・背中が丸くなる
・胸郭の動きが小さい
・肩甲骨が外側に広がる
この姿勢では、
肩甲骨の動きが制限されやすくなります。
肩甲骨が動きにくくなると、
首や肩の筋肉が代わりに働くため、
肩こりにつながることがあります。
肩こりと呼吸の関係
猫背姿勢では、
胸郭の動きが小さくなりやすくなります。
その結果、
呼吸が浅くなることがあります。
呼吸が浅い状態では、
首周囲の筋肉が呼吸を助ける働きをするため、
筋肉の負担が増えることがあります。
このような状態が続くと、
肩こりを感じやすくなることがあります。
Fasciaの視点から見る姿勢
身体の内部には、
筋肉や臓器を包みながら全身をつないでいる
筋膜(Fascia)という結合組織があります。
この組織は、
身体の張力バランスを保つ役割を持っています。
姿勢が長時間固定されると、
身体の張力バランスが偏り、
一部の筋肉や組織に負担が集中することがあります。
猫背姿勢では、
首から肩にかけての張力が増えやすく、
肩こりにつながる可能性があります。
姿勢を改善するポイント
肩こりを予防するためには、
次のようなことを意識するとよいでしょう。
・背中を軽く伸ばす
・肩甲骨を動かす
・長時間同じ姿勢を続けない
・定期的に体を動かす
特別な運動を行うよりも、
日常生活の中で姿勢を意識することが
肩こりの予防につながります。
まとめ
肩こりは、
姿勢の影響を受けることが多い症状です。
特に
・猫背姿勢
・長時間のデスクワーク
・スマートフォン使用
などが続くと、
首や肩の筋肉に負担がかかりやすくなります。
肩こりを改善するためには、
姿勢や身体の動きを見直すことが
重要になることがあります。
【根拠】
Fasciaは身体全体の張力バランスを保つ結合組織として機能し、
姿勢の持続や身体活動の低下により組織の機能変化が生じる可能性がある。
また、身体への適度な力学的刺激は
結合組織の適応や機能維持に関与するとされている。
【出典(PDF参考文献)】
・今北英高ほか:Fasciaとは-解剖生理学的意義の見地から.臨床スポーツ医学,2020
・Schleip R:Fascial plasticity – a new neurobiological explanation.2003
・望月久:メカノセラピーと理学療法.PTジャーナル,2020
・Kopeinig C, et al:Fascia as a Proprioceptive Organ and its Role in Chronic Pain.2015







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