「座わりすぎる」ことは意外にも危険なことなのです
最近ではテレワークの推進やIT化の流れにより、肉体労働よりも知的労働の割合が増えてきています。
ほとんどの作業がインターネットを介して、パソコンやスマホで行える現代では、現場に出て実際に身体を動かすことよりも、デスクに座ってパソコン作業している人も多いのではないでしょうか?
私は、いわゆるリハビリのセラピストとして、患者さんや利用者さんと対面で一緒に身体を動かすことが多いのですが、書類の作成や業務の記録などの事務作業にあたる時間もそれなりにあります。
比較的身体を動かす職種ですら、デスクワークの時間があるのですから、事務員や受付の仕事などのデスクワーカーは、まさに一日中座っていることもあるかもしれません。
「肉体労働は疲れるからデスクワークの方が良い」
「膝や腰が痛いので肉体労働よりデスクワークの方がありがたい」
など思う方も多いと思います。
しかし実は、座っている時間は長くなることで身体にとってはそれなりに負担をかけているのです。
それは、私たちの基本姿勢が「立位」であることが理由として挙げられます。
私たちの基本姿勢は「立位」、つまり立っているときが通常の状態です。
私たちは日常的に座っていますが、座る時間が急激に伸び始めたのも最近の話で、それまでは立ったり、座ったりを繰り返していることが多くありました。
そのため私たちの身体は、まだ長時間の座位姿勢に適応していないのです。
いわゆる「座りすぎ」による健康への影響は様々あり、わかりやすいもので言えば、「肩こり」「腰痛」など痛みやだるさなど、比較的認識しやすいものから、「心臓への負担」など目に見えないものまで幅広くあります。
今回は主に「肩こり」や「腰痛」に関係するような、身体の影響について簡単に解説して、最後に解決方法まで紹介していきます。
今回の内容は、「このことを知っているだけ」でも、健康に対する意識や長期的にみた身体への負担がかなり変わると思います。
座りすぎによるデスクワーカーの負担とは?
座りすぎによる身体への影響でわかりやすい部分は、股関節の動きにあります。
椅子の高さにもよりますが、座っている姿勢で股関節は約90°曲がった状態になっていて、そこから動くことはほとんどありません。
私は関節の角度よりも「動かないこと」の方が重大な問題だと考えています。
関節が動かないということは、その周りにある筋肉も伸び縮みできないということになります。(関節が動かなくても筋肉に力を入れることはできますが、関節を動かした方が筋肉の伸び縮みが大きくなります)
筋肉の周りや筋肉の中には、細い血管や神経が多数存在しています。
筋肉が伸び縮みをすることによって、筋肉への血流が促され、筋肉のコリや硬さだけではなく、関節周辺の循環が適切な状態に保たれています。
逆に筋肉が伸び縮みせず、動かないままだったとしたら、周辺の循環が滞り周囲に栄養や酸素などのエネルギー源が適切に送られないため、筋肉が硬くなったり、筋肉にコリができたりすることによって、痛みやだるさを引き起こしやすくなります。
さらに股関節は身体の中心に近い関節ということもあり、隣り合った関節の動きにも影響を与えてしまいます。
代表的なものとして、「骨盤」や「腰」があります。
骨盤と腰は股関節と合わせて「骨盤帯」と呼ばれていて、連動して動くものとして扱われることもあります。
つまり、股関節が動かない座りすぎの状態は、同時に骨盤や腰も動きにくい状態になっていることが考えられます。
関節が動かない事による、影響は先ほど説明した通りなので、座りすぎている状態とは、股関節や骨盤、腰の周りの筋肉や関節の周りの循環を制限してしまうことで、痛みやだるさを引き起こすきっかけを作ってしまいます。
デスクワーカーの負担を軽減する秘密兵器
座りすぎによる健康被害を解決するためには何をすればいいのでしょうか。
答えはとってもシンプルで、「定期的に立ち上がること」や「座っている時間を減らすこと」です。
ですが、答えがシンプルだからと言って、それは簡単なものではありません。
定期的に立つにしても、座りすぎを予防するために必要な頻度は書籍により若干の誤差はありますが、大体20〜30分に一度は立つことを推奨しています。
これは私の経験上の話ですが、実際に20分に一度立ち上がるように意識しても、作業に集中しているときは、容易に1時間以上座ってしまうことも少なくありません。
タイマーなどを使用して意識するなど工夫はできると思いますが、やはり作業を一時中断してしまうことを考えるとどうしても現実的ではありません。
ですが、そんな座りすぎを予防するための道具があります。
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デスクワーカーの負担を軽減する秘密兵器
そんな座りすぎを予防するための道具があります。
それが「スタンディングデスク」です。
スタンディングデスクとは、読んで字の如くですが、要するに「立ったままの状態で使用できる机」のことです。
その歴史は意外にも古く、最古のものではなんと1400年代まで遡るそうです。
そして「レオナルド・ダ・ヴィンチ」や「フリードリヒ・ニーチェ」など誰もが知っているさかいの天才たちもこのスタンディングデスクを使用していたと言われています。
参考:https://flexispot.jp/spine-care-center/Standing-Desks-in-History/
近年では、座りすぎ解消のために高さ調整機能のついたものなど様々なタイプが販売されています。
スタンディングデスクの最大の利点は、「立ったまま作業できる」という点です。
先ほども説明したように、座った姿勢は身体、特に股関節や骨盤、腰などを動きにくくしてしまいますが、立っている姿勢は反対に、股関節だけでなく、身体のあらゆる部分を自由に動かせます。
「動かせる」ということは、筋肉が適切に伸び縮みするため身体の循環も保たれるため筋肉に余計な緊張やコリなどが生じにくくします。
筋肉や周りの循環が良好な状態になることで、作業中の身体の痛みやだるさが軽減し、S行に集中できることによって、作業効率や生産性の向上が期待できると思います。
デスクワーカーこそ身体の負担を意識していきましょう!
今回はデスクワーカーが座りすぎによる健康被害を予防したり、作業の生産性を向上したりするための工夫として、スタンディングデスクを使用した環境設定の重要性について解説しました。
スタンディングデスクだけの話ではありませんが、環境設定の利点は「細かな意識や継続して気をつけている必要がない」という点です。
私たち人間は環境に依存する生き物です。
どれだけ自分の中で強い意思を持っていても、環境が与える影響はとても強く、容易に抗えるものではありません。
逆に、環境さえ自分にとって良いものに変えてしまえば、あとは強い意思がなくても、環境があなたの生産性向上を助けてくれます。
「座りすぎには立つことが大切」ということは、知ってしまえば簡単な話ですし、当たり前の話かもしれませんが、実行するためには作業環境の見直しがとても重要だということを今回の内容で知っていただけたらと思います。
今後もビジネスパーソンに向けた、健康情報や生産性向上のヒントになるようなアイデアを発信していきます。
今回の内容が参考になれば幸いです。







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