女性デスクワーカーは我慢強い人が多い、だから危険かもしれない
現在の社会では肉体労働より、知的労働の割合が増えつつあり、さらに昨今新型のウイルスの流行もあり、自宅で作業する「テレワーク」や「リモートワーク」といった働き方も増えてきています。
最近では、女性の社会進出も積極的になり男性と同じようにフルタイムで働く人も増えています。
テレワークやリモートワークを代表とするいわゆる「デスクワーク」と呼ばれる作業が増えたことによって、自宅で作業できるようにもなり、今後女性ビジネスパーソンも増えてくるのではないでしょうか。
女性は、男性と比べても忍耐強く、多少身体に不調があっても我慢できてしまう傾向にあります。
実際の調査でも、からノア不調を感じている女性の約70%は受診に行かず、市販薬なども使用しないと答えているそうです。
私はリハビリのセラピストとして、さまざまな方のお身体を見てきました。
その中でも、例えば、脚の手術後の患者さんなどでも男性に比べ、女性は痛みに対して、我慢強くリハビリをしていた方が多かったように思います。
「我慢して仕事する」「苦しさに耐える」と聞くと、とても素晴らしく、美しいように聞こえてきますが、これからの時代は、その考え方は少し危険かもしれません。
これからの時代は、人生100年自体とも呼ばれ、今までよりも長い期間労働する必要性が出てきています。
と言うことは、痛みや身体の不調が軽いうちに早期に身体をケアしたり、事前に予防したりしないと、長期的にみたときに不利益になる可能性があります。
特に女性の場合、先ほど説明したように不調があっても我慢してしまう傾向が強いため、より問題は深刻であると思います。
デスクワークで多い悩みとして挙げられるものが「肩・首こり」「腰痛」そして「頭痛」です。
今回は、そんな悩みの中でも「頭痛」、特にこめかみ周辺に感じる痛みについて、主に作業姿勢からその原因について解説していきたいと思います。
一般的に、正社員であれば1日7〜8時間程度の労働時間があります。
これは1日の中でも睡眠時間を除けば、かなりの割合を占めています。
つまり、労働時間中の作業姿勢が悪ければ、それだけ長時間身体にストレスを与え続けると言うことになるため、身体の不調なども起こりやすいことが考えられます。
逆に作業姿勢を整えたり、セルフケアしたりすることで、快適に働くことができれば、身体の不調が予防・解消できるばかりではなく、作業効率も上がり、仕事の生産性も高めることができると思います。
この記事の最後の方で、そんなセルフケアや作業環境の見直しの提案までしていきますので、ぜひ最後までご覧ください。
デスクワークによる頭痛の原因を作業姿勢から考えてみよう
デスクワークを代表するような作業のことをVDT作業(Visual Display Terminals作業)と呼びます。
主にはパソコン作業を代表とした名称ですが現在ではスマホ作業もVDT作業に含まれています。
そのため、パソコン作業はあまりしないという方にとっても、当てはまる内容もあると思います。
VDT作業において、最も特徴的な不良姿勢は、「頭部前方偏位」の姿勢です。
これは要するに「顎が前に突き出て、頭が肩よりも前に出ている状態」のことを指します。
パソコン作業のように、1つの画面を常時見ながら作業する場合、多くの人はパソコ画面の高さが、低くなりがちです。
さらに座って作業することにより、背中が丸くなりやすい状態になっています。
これらの条件が重なることで、頭が前に出やすい状態になってしまいます。
頭が前に出ると、それだけ首にかかるストレスが増加します。一般的に言われているのは、約2cm前に出るだけで、区部にかかる重量は約2倍に跳ね上がると言われています。
もちろん首にかかるストレスが増えることでも頭痛を引き起こす可能性がありますが、今回はまた別の角度から解説していきます。
頭が前に出ることによって、首の前にある筋肉が過剰に使用されることになります。
この首の前にある筋肉を「胸鎖乳突筋」と呼びます。
胸鎖乳突筋は左右に1ずつあり、主に首頭を前に出したり、片方ずつ働くことによって、首を捻る動きを起こしたりします。
この胸鎖乳突筋は耳の下にある骨(乳様突起)についている関係で、この筋肉が過剰に使用され筋肉が固まると、周辺の循環が阻害され顔の横側に痛みなどを引き起こすことがあります。
その他の症状としては、胸鎖乳突筋が硬くなることによって、目の周りにも痛みを引き起こすことがあります。
目の周りの症状は、パソコン作業であれば「画面を見過ぎている」ことが原因と考える人がいますが、もし画面を見ないように休憩をしても解消されないような目やこめかみ周囲の痛みやだるさなどは胸鎖乳突筋が硬くなっているからかもしれません。
この胸鎖乳突筋は他の筋肉と比べてもわかりやすく、触りやすい筋肉のため、セルフケアも簡単にできます。
ですが、いくらセルフケアしても作業環境が変わらなければ、いずれまた硬くなってしまうことが考えられます。
そのためにもセルフケアと作業環境の見直しはセットで行うことが望ましいと言えます。
最後にそんなセルフケアと作業環境の見直しについて解説します。
簡単なセルフケアと環境調整で頭痛を予防しよう
胸鎖乳突筋のセルフケアは、筋肉を指でつまむようにしてほぐしていくと効果的です。
筋肉の場所は、まず耳の下(耳たぶくらいの高さ)にある、骨の出っ張りを探します。
その下から胸の真ん中にある骨(胸骨)に向かって、斜めに走っている筋が胸鎖乳突筋になります。
触ってわかりにくい人は、鏡の前で鼻をつまんで息を吸ってみましょう。
そうすると、先ほどの説明した場所に胸鎖乳突筋がうっすら浮かび上がってきます。
指で挟む時は、指先で挟むと痛みが強く出てしまう可能性があるため、なるべく指腹や指の横の面などを使い当たる面積が広くなるようにすると不快感が少なくなります。
胸鎖乳突筋は長い筋肉のため、硬い部分が複数存在することもあります。
上から順に触っていき、硬いところを見つけたらその都度解していきましょう。
摘んでいる時間は約30秒程度を1セットとして、続けたい場合は、一度指の力を緩めてから再度行いましょう。
注意点としては、首の周辺には太い血管や神経も通っているため、例えば手や指痺れを感じたときや、吐き気などを感じた場合はすぐに中止しましょう。
このセルフケアはどの姿勢でも可能ですが、可能であれば首に余分な力が入っていない状態、例えば寝ている状態や背もたれに寄りかかって座っている状態で行うと良いでしょう。
次に作業環境の見直しについて解説します。
作業環境に関しては、まず重要なことは画面の高さの調整です。
先ほど解説したように、多くの人はパソコン画面が低いことが多いです。
最近ではノートパソコンで作業する方も多いと思いますが、ノートパソコンの場合、画面尾角度も問題もあり、より画面が下がってしまい、姿勢に影響を与えている可能性があります。
解決策としては、
・画面との距離をあける
・小さい台などを使用して、パソコンを少し高くする
・画面の角度を調整する
などが挙げられます。
画面と自分との距離は40cm以上空けることが推奨されています。
パソコンの高さや画面の角度に関しては、まず軽く顎を引き、背筋を軽く伸ばした状態で、自分の姿勢を整えた状態を作り、その状態で画面がやや下にある状態を指標にしてみましょう。
画面が低いからといって、高くし過ぎてしまうと、余計に首への負担が強まり逆効果になります。
「視線を少し下げた状態で見える範囲」を意識していくことが重要です。
台などの使用に関しては、最初から物品を購入しても良いと思いますが、まずは空き箱などで自分に合った高さを調整した上で購入することをオススメします。
作業環境の調整も比較的難しくないものが多いので、試しにやってみてください。
作業姿勢+セルフケアがこれからの働く女性には必要かもしれません
今回は女性デスクワーカーのこめかみの痛みに対して、主に作業姿勢から解説しました。
最初にもお話ししましたが、現在は人生100年時代と言われています。
定年も延長し、今までより長い期間働いていく必要が出てきています。
そのため、自分の身体をある程度自分で管理・調整できる知識を持っていることは、今後の人生においてかなりプラスになると思います。
女性デスクワーカーは、今後の働き方の参考にしていただければと思います。







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