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膝のお皿の痛みにインソールは有効?理学療法士が考える適応と注意点 - ブログ

膝のお皿の痛みにインソールは有効?理学療法士が考える適応と注意点

「膝のお皿の周りが痛いのですが、インソールは効果がありますか?」

スポーツ選手やランナー、部活動中の学生さんから、このようなご相談をいただくことがあります。

結論からいうと、インソールは一部の膝前面痛患者に有効な可能性があります。

しかし、すべての方に効果が期待できるわけではありません。

大切なのは、

「なぜ膝のお皿が痛くなっているのか」

を評価することです。

今回は、膝前面痛に対するインソールの適応と注意点について、理学療法士の視点から解説します。


膝前面痛とは?

膝前面痛とは、膝のお皿(膝蓋骨)周囲に生じる痛みの総称です。

代表的な疾患として、

  • 膝蓋大腿関節痛症候群(PFPS)
  • 膝蓋腱障害
  • 成長期スポーツ障害

などがあります。

特に膝蓋大腿関節痛症候群では、

  • 階段を降りると痛い
  • スクワットで痛い
  • ランニングで痛い
  • 長時間座ると痛い

といった症状がみられます。


なぜインソールが膝前面痛に影響するのか

足は身体と地面をつなぐ唯一の部分です。

足部機能が変化すると、

  • 脛骨の回旋
  • 大腿骨の回旋
  • 膝関節アライメント

にも影響を及ぼす可能性があります。

例えば、

  • 足部の過回内
  • 足部不安定性
  • 扁平足傾向

が存在する場合、動作中に膝が内側へ入るDynamic Valgusが生じやすくなることがあります。

インソールは、足部機能を補助することで、膝前面痛に影響する可能性があります。


研究ではどのような結果が報告されているか

膝前面痛に対するインソールの研究では、

「短期的な症状軽減に役立つ可能性がある」

という報告が多くみられます。

特に、

  • 足部の過回内がある
  • 足部可動性が高い
  • 足部機能低下がある

方では、効果が期待できる可能性があります。

一方で、

すべての患者に効果が認められるわけではなく、個人差が大きいことも報告されています。

そのため、

「とりあえずインソールを入れる」

のではなく、

「誰に適応があるのか」

を評価することが重要です。


インソールの効果が期待できる人

足部の過回内がある

足部が過度に内側へ倒れ込む場合には、インソールが役立つことがあります。

詳しくは、

▶︎【扁平足は膝のお皿の痛みの原因になる?】の記事をご覧ください。


扁平足傾向がある

扁平足そのものが問題になるわけではありません。

しかし、足部機能低下を伴う場合には、インソールが補助的に役立つ可能性があります。


足部不安定性がある

片脚立位や片脚スクワットで足部の不安定性が強い場合にも、適応となることがあります。


ランニング時に症状が出る

ランニングでは、繰り返し大きな負荷が加わります。

ランナーの一部では、インソールによって症状が軽減する可能性があります。


インソールだけでは十分ではない

膝前面痛の改善には、インソールだけでなく運動療法が重要です。

特に、

  • 股関節筋力
  • 体幹機能
  • 足部機能
  • バランス能力

の改善は、多くの研究で推奨されています。

PHYSIOでも、

  • 運動療法
  • 動作指導
  • 足部評価
  • インソール

を組み合わせて対応しています。


インソールが合わないこともある

インソール使用後に、

  • 痛みが増える
  • 足が疲れる
  • 足部痛が出現する

場合もあります。

そのため、

  • 靴との相性
  • 足部形状
  • 動作特性

を考慮した調整が必要になります。


PHYSIOで重視している評価

PHYSIOでは、インソールを検討する際に、まず評価を行います。

足部評価

  • ポドスコープ
  • フットプリント
  • FPI(Foot Posture Index)
  • 足趾機能

足関節評価

  • 可動域
  • 柔軟性
  • ニー・トゥ・ウォールテスト

動作評価

  • 歩行分析
  • ランニング分析
  • スクワット分析
  • 片脚スクワット分析

靴評価

  • 足長
  • 足囲
  • フィット感
  • 靴底摩耗

これらを総合的に評価し、インソールの必要性を判断しています。


PHYSIOで使用しているインソール

PHYSIOでは、

  • SIDAS
  • Formthotics Medical

を中心に使用しています。

足型だけではなく、

「どのように動いているか」

を重視したフィッティングを行っています。


まとめ

インソールは、一部の膝前面痛患者では症状改善に役立つ可能性があります。

しかし、インソールは万能ではありません。

大切なのは、

  • 足部機能
  • 足関節機能
  • 動作特性

を総合的に評価することです。

もし、

  • ランニング中に膝のお皿が痛い
  • スクワットで膝が痛い
  • 扁平足が気になる
  • インソールを試したい

という方は、一度足元から評価してみることをおすすめします。


関連記事


参考文献

Collins NJ, et al. Foot orthoses and physiotherapy in the treatment of patellofemoral pain syndrome: randomised clinical trial. BMJ. 2008.

Barton CJ, et al. The efficacy of foot orthoses in the treatment of individuals with patellofemoral pain syndrome. Sports Med. 2010.

Willy RW, et al. Patellofemoral Pain Clinical Practice Guideline. J Orthop Sports Phys Ther. 2019.

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